「ことばの発達の謎を解く」読了

ことばの発達の謎を解く (ちくまプリマー新書)
クリエーター情報なし
筑摩書房

哲学に興味のある人ならすべて、また哲学に興味がなくても、ことばについて疑問を持つことがある人ならだれでも本書を楽しく読めるでしょう。また、子育てをしたことがある人なら子供がどのように言葉を獲得していくのか、ということも興味があるのではないでしょうか。
本書は認知心理学の手法により、ことばを獲得していく1歳児から小学校に入学するくらいまでの幼児・児童を対象にいろいろな実験をした結果、ことばの本質について鋭く切り込んでいる。しかし文章は平易で、特殊な知識が必要でもなく、読みやすい。それは作者の今井氏が読者層を中高の学生とか子育てに奮闘しているような主婦をターゲットにしているからだとは思うが、だからといって内容は充実しており、読んで楽しく、まさに面白いといえる内容だった。
内容については、ことばについて経験則から自分が日ごろ思っていたことを追認できました。認知心理学の手法で確認できていることは知っておいて損はないな、と思う。
おすすめできる一冊。