小学館と、漫画家の雷句誠氏との訴訟の決着がついたようです。
原画紛失、漫画家と小学館和解=「金色のガッシュ!!」-東京地裁
雷句誠氏のサイトでも報告されています。
和解成立。そして・・・
損害賠償請求330万円に対し、255万の支払い、そして小学館が謝罪する、というもの。裁判だけで見たら、雷句氏の勝ち、といえそうです。
しかし雷句氏の報告にある、「『共同宣言』の非成立」は残念に思うその他の漫画家は多いかもしれません。 まぁ、もう描かない、といった小学館と一漫画家ができるような宣言ではないので、無理な要求でしたけど。それは客観的立場の裁判官が「一個人の漫画家が、漫画界全体の約束事を決めるのはおかしい。」としたことでもわかります。
そう考えると、小学館としては、原稿紛失は事実なのだから、謝罪もする。紛失原稿分の慰謝料も支払う、しかし漫画家との契約については問題にならなかったので、今までと同じように編集するし、漫画家との契約もする。ということなので小学館は失敗下から反省します。で済んだ、ともいえそうです。
原稿の価格にしても、亡くしたら賠償でちょっと痛いからこれから編集作業では気をつけます、というぐらい。雷句氏が要求していた、美術的価値についての言及は組み入れられなかったので、小学館側はほっとしているのではないでしょうか。
もし、美術的価値についても賠償に含まれるようになったら大変ですからね。
この判決を受けて、他の漫画家とか編集者(竹熊氏ですね)がどういう意見を出すのか興味がありますね。