手品の楽しさは2種類ある

今日のニュースで、マジシャンが訴訟を起こした、というのがあった。

マジシャンはマジックを見せる職業であり、エンターテナーであろう。すなわち、音楽家とか漫才師とか、ジャグラーとか、である。
マジシャンの披露する手品は当然ながらトリックがあり、手品を見る楽しみはその手品のタネを考えることである。
そこで手品のトリックがニュースで必要以上に公開された、というので訴訟を起こしたということだ。
しかし手品の楽しみはタネだけではなく、その手品の演出でもある。むしろその演出方法の方が重要だ。だからこそエンターテイナー足りえるのだから。

それはつまり、タネを知られていてもなお、その手品を見せて感嘆の賞賛を浴びることが可能であろう、ということだ。
手際のよさ、滑らかさ、話術の巧みさ、煌びやかさ、そういったものがエンターテイメントの醍醐味であるのだから。

タネ明かしはマジックの魅力を半減する、という認識は間違いではないが、手品の魅力はその技術であることをもっと前面に出すべきだろうと思う。