正社員の半分がリストラ?

セブン&アイ・ホールディングスが2015年をメドに正社員を8600人から半分に減らすそうです。パートタイムの比率を90%に引き上げる、とも。

ヨーカ堂、正社員を半減 パート9割に

で、この記事を受けて城繁幸さんがブログで雇用が増えた、と好意的です。

終身雇用をやめたら雇用が増えました

日経の記事は会員限定なので、一般でも読める部分をまとめると、
現在の正社員数:8600
パートタイマー比率:77% (13ポイント上昇で90%になる)
人件費を100億円削減。

となります。ポイントや社員数は概数でしょうから適当に数字を丸めて考えます。
現在の全従業員数(正社員+パートタイマー)は
8600/(1-0.77) ≒ 37391
となります。
正社員数が半分の4300人でパートタイム比率90%とすると全従業員数は、
4300/(1-0.9) = 43000
となり、5609人従業員数が増えます。パートタイムの人数は43000×0.9で38700人です。

正社員がリストラといっても4300人がパートタイムに変わるとしたら1309人が新規にパートタイムとして雇用されるので、城さんが書いているように、雇用が増える、ということになります。

雇用数が増えるのはいいですが、100億の削減はトータルでみると従業員全体の収入は減るわけで、人件費削減のその後、企業体力が回復したら従業員へ還元するかどうかが問題でしょう。企業の内部留保に回ってしまうようでは、結局雇用者全体をだましていることになるのではないかと。