前にも書いた気がするけどオルガニストについて

オルガンの演奏家のことを、オルガニストといいます。
オルガンにはいくつか種類がありますが、単にオルガン、というとパイプオルガンのことを指します。オルガンは設置式の楽器で、持ち運びができません。
バブル華やかなりし頃は、地域にコンサートホールを作ろう、というときに、オルガンをつけるかつけないかという話が出てきていたと思います。
オルガンは大きく、動かすことができません。
またオルガンはコンサートホール以外では大き目の教会に設置されています。
オルガニストは、オルガンの演奏が仕事ですから、コンサートホールや教会で演奏することになります。プロのオルガニストは、どこかのコンサートホールに属するか、教会に属するかということになります。
一般的に「プロ」というのはその仕事で収入を得る人のことです。
演奏によって収入を得るわけです。
オルガニストもそうであるのですが、残念ながら教会所属のオルガニストにおいては教会から収入を得る、ということはほとんど無いようです。
時々ある、結婚式や葬儀でのオルガン演奏の場合に、当事者からの感謝として収入があることがありますが、教会礼拝での奏楽によって収入になるということは無いようです。

教会の予算・決算は教会総会で決定されます。
教会オルガニストは、オルガンの専門教育を受けること以前に、クリスチャンであることが必要です。ピアノが弾ける人が教会のなかにいれば、その人に奏楽を頼む、というのが多くの教会の現実です。そしてそういった教会にはパイプオルガンはありません。パイプオルガンを設置している教会というのは少ないのです。
そうした中で、教会の奏楽者に謝礼を支払う、という文化は日本には育ちませんでした。
いうなれば、教会のオルガンは、贅沢品、なのです。オルガンが弾けるだけでも感謝するものなのです。

教会の中で、パイプオルガンの奏楽に対する意識が低いので教会オルガニストに謝礼を払う、という所にまで至っていません。
それでも教会によってはオルガニストの活動に対しての支援をしていると思います。具体的にはオルガニスト協会の研修会への参加費であるとか、楽譜代であるとか。

牧師のように生活できるまでの謝礼は難しいと思いますが、礼拝奏楽に対しての謝礼が支払えるようになれば、と思います。

オルガニストとして偉大なバッハもその収入は教会からでした。もしかして、日本のルター派の教会では奏楽者に謝礼をだしているのかしら? 今度機会があったら聞いてみよう。