久しぶり本が読めました。

楽譜を読む本 感動を生み出す記号たち
沼口 隆,沼野 雄司,西村 理,松村 洋一郎,安田 和信
ヤマハミュージックメディア


楽譜の読み方についての本はいくつかありますが、ほとんどは楽譜の中の音符の取り方に終始しているように思います。ちょっと進んで表情記号の説明ぐらい。
本書でも楽譜の読み方の基礎の部分は同じようなものですが、本書では楽譜の歴史とか楽譜の種類、楽譜に関するQ&Aとか有名作曲家と楽譜の関係とか、雑学的な部分が多く、すでに楽器演奏などをしていて楽譜が読める、と言う人でも楽しめる内容だと思います。
欲を言えば、もう少し高度な楽譜の読み方とか「楽譜の読み」の実践的なもの(プロの音楽家の演奏メモの紹介とか)があるとうれしかったかな。
本書を読んでいて気づいたのは、歌詞を持った楽譜の場合の詠み方について。本書では単に五線の下、音符の直下に歌詞が書かれていることの説明だけでした。あとアラビア語のように右から左に読む言葉では楽譜に合わせて左から読めるようなことばの書き方が生まれたことを紹介していました。歌詞の多くの部分では音節と音とが一致しますが(ひとつの音でひとつの音節)、ひとつの音節に対して複数の音を割り当てるメリスマとか、ひとつの音に対して2重母音が割り当てられていたり、無音節