本屋はつらいよ

本の返品4割 ムダ減らせ 小学館、同一書籍で併用制 販売方法は店が選択

本の返品率が高い、というのは聞いたことがあったが、4割近くあったとは。
本屋は委託販売で本を売っており、売れなかった本は返品される。
「売れなかった」という判断は書店によって違うだろうけど、本屋で本を置くスペースは限られており、ひとつの本でずっと空間を占領され続けては無駄であるから、どこかで判断しないといけない。
例えば、概算だけど本屋の運営を考えてみる。1冊の平均利益が200円だと仮定し、1ヶ月の諸経費が100万円であるとしてみよう。利益を上げるには、5000冊売れないといけない。1ヶ月30日として1日あたり約170冊売れないと経費を捻出できない。そういう中で数ヶ月間売れないような本はなかなか置くことはできない。
そういったところから委託販売であるなら、売れそうにない本については返本できるので便利だ。
しかし弊害として「大量仕入れ、大量返品」となっている。

本屋が買い取りして販売であれば、返品できないので大量仕入れは減るだろう。しかし経営を圧迫する。
ニュースでは委託販売と責任販売(本屋の買取)とを併用できるような販売方法を出版社が用意し、本屋は選べるようにする、というもの。

理想的には、店舗単位で印刷できればいいんだろうと思う。
場所を占有すること、ほこりをかぶること、日焼けしてしまうこと、などが本を店頭に置き続けることの悩みであるから、サンプルとして店頭に1冊置くけど、購入するときは印刷/製本したてを提供できれば、最も無駄が減らせるだろう。
ニュース記事によると、返本による損失は毎年1700億円にも上るそうだ。
すべての本を、とは言わないけど、一部の本については製本機を店舗においてその場で印刷するようなことが可能じゃないだろうか。損失額の幾分かを開発に回せばできると思う。