北方領土はどうなるか

日本の北方領土におけるとロシアとの関係は現在最悪の状況といえそうです。
ロシア大統領のメドベージェフが国後島に上陸し、北方領土のロシアの実行支配を協力にアピールしました。日本側は反発し、菅総理は強い口調で非難しました。

エリツィン大統領の時代、日本はバブル前で経済力が強く、反対にロシアはソ連から体制がかわってから間もなく、経済的にはまだまだ貧困の状態でした。
この頃は経済力を背景に、日本が4島の返還も可能かと思えた時代でした。

しかしそれも昔のこと。今ではロシアの経済は発展しており、日本からの支援が欲しい(まぁ、実際は欲しいのでしょうけど)と思わせるようなことはなくなりました。
実際、北方領土にはロシア人が住んでおり、実質的にロシアの支配下にあります。
政府間の話合いでは北方領土へ日本人が訪問するにはロシア入国審査が必要ないことになっているそうです。実際にはロシア国内へのビザを取ってから北方領土へ旅行する人がいるそうですが。
ロシアも大統領が訪問するだけではなく、経済的・軍事的にも支配力を深めようとしています。北方領土を国際的にロシアのものと認めさせるつもりなのでしょう。

第二次世界大戦で日本が敗北し、サンフランシスコ平和条約で一応の解決にはなっていますが、北方領土に関してはソ連との平和条約が締結されていませんでした。北方領土問題はそのためです。

戦後60年以上経ち、北方領土に直接関係する日本人は減る一方です。北方領土で生まれた日本人の方たちが亡くなられたら、世論として北方領土を主張することができるでしょうか?
難しいでしょう。
ロシアはたくさんの国と国境を接しており、国境線があいまいなところもあります。ロシアは国境を確定させたいように思います。中国では実質支配していた地域の半分を中国に明け渡して国境を確定していました。当然、日本との国境も画定させたいだろうと思います。

いまのままで日本の経済力が悪化し、ロシアの経済力が強化されいくだけでなく、世論的に北方領土の関心が少なくなったら、なんらかの経済的方法によって、北方領土はすべてロシアのものになる可能性が高いのではないかと思います。