ハードとソフトの境目

先週末に発売したWindows8 は、タッチパネルに対応したOSです。
マイクロソフトの新OSということでニュースや情報番組で取り扱っていましたが、その中で「ディスプレイを取り外すとタブレットとして扱える」新製品を取り上げたことで、Windows8を導入すると、自分のPCのディスプレイがタッチパネルになる、と間違えた理解をしてしまった人が多数いたようです。

それでその誤解を「情弱」とか「そんなのもわからないのか」といった否定的な発言が目に付きます。

はたして「新しいソフト(Windows8)を導入したからといってハードがパワーアップするものではない」、という理解は正しいのでしょうか?

確かに、ハードで出来ないことはソフトウェアを更新しても出来ませんが、「ハードで出来なかった」理由がソフトウェアにある場合、ソフトウェアの更新で可能になります。
電子機器において、ユーザーにとってはハードとソフトの境界はあいまいです。ハード自体がソフトによって制御されるからです。ソフトウェアの更新によって、ハードウェアの機能向上が図れるのです。実際に、ソフトウェアの更新で一見ハード的な性能向上と思えることもあります。ハード寄りのソフトの場合、「ファームウェア」と呼ばれていることが多いですが、中身はそのハードウェアに特化したソフトウェアです。

そうしたことを踏まえると、「今までのディスプレイがタッチパネルになる」と誤解するのも当然あることです。ただ、ハード的な機能向上については、全く使えなかったものが使えるようになる、というのは難しいです。
たとえば1点だけ感知するタッチパネルが、ファームウェアのアップグレードで2点同時感知できるようになる、とかはありうるでしょうけど、0点感知が1点感知できるようになる、というのはまず無理。

ところで、私が今のディスプレイを購入するとき、タッチパネルにしようか悩みました。タッチパネル形式のディプレイは高価だったので選びませんでしたが、次期OS(つまりWindows8)ではタッチパネル対応が標準で、タッチパネルを意識したOSになる、といわれていましたから、長く使うならタッチパネル形式のディスプレイがオススメ、戸も言われました。実際は思っていたよりタッチパネル式のディスプレイは売れていないようですが。タッチパネルはパソコンではなくタブレットとか店の注文用などの企業向けで売れていたようです。

Windows8の発売でタッチパネルディスプレイが出回るようになるのでしょうか。
今のパソコンのディスプレイのような高解像度では高くなりすぎるので、1024*768で小さめのタッチパネルをセカンドディスプレイにしましょう、という方向で売りに出るような気はします。
あるいは通常タブレットで、HDMIをPCに繋げてディスプレイとしても使える、という形が主体になるような気がします。
両方(タブレットかつセカンドディスプレイ)というのもあり、ですが。