忘れちゃいけないこと

勉強では基本的な公式であるとか、重要な歴史上の人物であるとか、覚えないといけないことというのがありますが、日常生活においても覚えておくことというのはあります。
たとえば買い物のときに必要なものとか。

覚えようとして記憶するわけですが、忘れようとして忘れるものではありません。記憶にあげないようにすることで記憶からなくなるのを早めようとするぐらいです。
覚えては忘れ、覚えては忘れていくのが日常の生活というものです。

そして、思い出すことは他人が強要して行うのは難しい。思い出したくないのであればそれを強制的に思い出させる、なんてことは普通できません。

ところで、犯罪を犯した人は裁判所などで反省しています、などと発言します。本当に反省していると思います。そのときは。しかし時間がたち、あるいは服役するなどで犯罪に対する意識が低下していくものではないかと考えます。自分がもし犯罪を犯したら、早く記憶から消したい、と思うのが普通でしょう。

しかしもし、強制的にでも思い出させることができるならこれは大きな犯罪抑止力になる気がします。
ある種の犯罪は再犯率が高い、と聞きます。たとえば麻薬であるとか。芸能人が麻薬の所持で捕まり、裁判で反省の弁をしながらも再犯してしまってニュースになることをまま耳にします。本当に反省しているのか疑わざるを得ないような状況になります。
多分、本当に反省していたのだろうと思います。しかし、その反省の心を忘れてしまうのではないかと。つらいことは思い出したくないものですから。

しかしそこで思い出させることができれば、再犯の愚を犯すことを減らせるのではないでしょうか。
具体的には数年ごとに自分の犯した犯罪調書を読み直させるといったことですが。
性犯罪で服役した出所者に定期面談というのを行っているようですが、これは任意ということなので、強制力はありません。

忘れることは反省ではないのだから、反省していたときの心理状態を思い起こさせることは結構有用なのかもしれません。