検察庁が大変だ。

久しぶりに驚きと危機感がこみ上げるようなニュースです。

前田大阪地検特捜検事を逮捕 証拠隠滅容疑、地検も捜索。(共同通信) - goo ニュース

検察は、裁判のなかで被告人の罪状を証明する側です。客観的な情報と証拠を集め、理論的に被告人が犯人であることを証明し、法律にのっとって刑を要求します。日本の検察は優秀だからか(裁判所が無能だからか)、起訴するとほとんどが有罪判決になります。98%以上だったかな? 裁判で無罪判決がでると、それが通常なら軽い罪であってもニュースになります。まぁ、勝算があるから起訴するので、勝算が無いようだと不起訴処分にするようです。
先日の厚労省の文書偽造で村木厚子元局長が無罪になったことはある程度の勝算があったから起訴したはずです。しかしその勝算の根拠に改ざんされた証拠があった、とするとそれは非常に危険です。
改ざんがあった、ということは検察の捜査上で偽造や改ざんを行なっていた、ということであり、客観的証拠によって被告人の犯行を証明することをしていない以上、冤罪を引き起こす元です。検察に対する信頼を崩し、公権力の権力の根拠となる公平性を崩すものです。

検事が逮捕された、というのも大きなニュースですが、これは検察庁自体が信頼できなくなっているので、信頼回復のため、きちんとした検察庁のクリーニングが必要です。

もうひとつ。

裁判所は検察庁の証拠をすべて盲信しないで欲しい。検察は被告人を有罪にするためのストーリーを作り、ストーリーが正しいように証拠を集めるのであって、事実を導くには検察の考えたストーリーだけではないストーリーがあり、検察が集めた証拠がすべてではない、ということ。検察が出した証拠以外の証拠があるだろうということを念頭に裁判を進めてもらいたいものです。