最近、ビートルズのリマスター版が出ました。
当然のようにミリオンヒットになっています。ビートルズが世に送り出した楽曲は示唆に富み、影響も多く、今後も聞き続けられるだろう、といわれています。
ビートルズはクラシックになった、という話もあります。
はたしてそうでしょうか?
ポピュラー音楽はクラシックにならないだろう、と私は思うのです。
なぜか?
ポピュラー音楽では作曲家ではなく、それを歌った人/グループの音楽とされているからです。「ビートルズのイェスタディ」が聞き続けられ、たくさんカバーされても「ビートルズのイェスタディ」であって、「ポール作曲のイェスタディ」とはプロデュースされません。
また、昔と違い、音源(録音したもの)が残っているので、100年たってもビートルズの演奏が楽曲を支配し続けるでしょう。
ビートルズによるビートルズの演奏が楽曲を支配し続ける限り、クラシックとはならないのではないか、と思います。
逆に言うと、「Perfume」が出してきたアルバムの音楽はPerfumeの音楽であるけれど、中田ヤスタカの音楽というイメージも強いものがあります。
中田ヤスタカがクラシックとして将来認められるかどうかは分かりませんが、「中田ヤスタカの音楽」を演奏する(Perfumeのカバーとしてではなく)ことが普通になれば、中田ヤスタカの音楽はクラシックになった、といえるようになるのではないか、と思います。
「ビートルズのカバー」ではなく「ポールの音楽の演奏」となれば、ポールの音楽はクラシックになった、といえると思います。
それは「ビートルズ」ではなくなるので「ビートルズはクラシックになった」ということにはならないでしょう。