日本で売れるかな

印タタ自動車、超低価格車「ナノ」を発売へ(時事通信) - goo ニュース
低価格だ、ということで話題になっていたインドのタタ自動車のナノですが、4月から発売開始だそうです。中古車だと、10万円台の車というのが売られていたりしますが、さすがに新車で20万円を切る価格、というのは驚異的ですね。
とはいえ、物価の違うインドです。日本の19万円といえば大卒初任給より安く、身近な値段でいうと、牛丼(350円とする)の大体550倍。
外務省のインド基本情報をみると、2007年の国民一人当たりのGNIが822.7ドル。GDP成長率が8.7%だから2008年は900ドルぐらいでしょう。年間所得が8万強ということです。インドでは1日の食費が20ルピー(約40円)ということなので、外食と考えて10ルピーがインドの外食1食分と考えましょう。すると、19万円というのは約10万ルピー弱で1万食弱ということになります。年収と同じぐらいの価格。
日本円では19万円でとても安いですが、インドではまだまだ中流以上の人でないと購入できないでしょう。
記事で「自動車への切り替えをインドの貧困層に促す」とありますが、それは難しいと思われます。日本で200万円の新車(奇しくもインサイトと同じぐらい)が貧困層向けか、といわれればそれは無い、といわれるでしょう。ただし、中古が出回るようになれば別で、中古なら半額ぐらいになるでしょうから、半年分の収入であれば貧困層でも購入しようとするでしょう。
生産能力が足りないので海外で販売はどうなるかわかりませんが、日本で販売することになったらどうなるのでしょうか。2年目の車検の年には買い換えるというスタイルが普通になりそうです。
ナノじゃなくても、30万ぐらいで新車が買えるようになったら車離れに歯止めをかけることが可能になりそうです。