社内告発で制裁人事、オリンパス社員が人権救済申し立てへ(読売新聞) - goo ニュース
オリンパスの社内には、コンプライアンス(法令順守)通報窓口があるそうです。
コンプライアンスヘルプライン室というようですが。通常、法令順守のための窓口は、告発された人(今回であれば元上司)に誰が告発したかという情報は教えてはならないはずです。ところがこの部屋の担当者はあろうことか当事者である元上司と人事部にメールしてしまった。窓口の担当者は、非を認めているような発言をしていますが、オリンパスの広報は非を認めない方針のよう。法令順守にあわないだろうという行為は、取引相手先からの引き抜きで、オリンパスは取引相手に謝罪しています。つまりこの窓口への報告によって、対外的には法令順守になってよかった。ところが報告をした本人を異動させ、評価を最低にしている。社内的には法令なぞ糞食らえ、といった対応です。
オリンパスは光学機器メーカーとして社会的にはそれなりにいいポジションにいたと思います。医療機器(胃カメラなど)ではテレビCMでイメージアップに貢献していますよね(「こころとからだ、人間の全部」のCM)。今回のニュースでオリンパスのイメージ悪化を免れないでしょう。広く伝われば。
今回のニュースで気になったのは、こういった企業の不祥事に対して、刑罰があたえられないなぁ、ということ。普通なら刑法で懲役となる場合でも法人は禁固に入ることはできないので、刑罰はできても罰金ぐらいでしょう。しかも自然人の5倍までとなっているようです。
昔から、大企業の不祥事はありますが、それによって企業が廃業するということはありませんね。中小企業だと、数日から数ヶ月の取引停止になると廃業することがありますが。
今回の不祥事でも75日すぎれば元通りとでもオリンパスは思っているのではないでしょうか。