客観的見方を忘れたか

「娘がシートベルトを嫌がるので付けずにいたら飛行機から降ろされた。日本は知的障害への理解が足りない」…障害者支援施設長 障害者に対する理解が不足しているのは確かにそうだろうと思うが、この見解は違うと思う。
以下、毎日JPからの引用


 --知的障害のある人を取り巻く環境は変わりましたか。

 ◆まだまだ厳しいです。先日、羽田空港から飛行機に乗った時、娘がシートベルトを付けるのを嫌がりました。私が上から抑えていたので問題はないと思うのですが、しっかり締めずに声を出していたこともあってか「シートベルトをしていない人を乗せることはできない」と、降ろされました。別の便に乗って帰りました。

こういう発言が出るのは、それだけ飛行機の安全性を信頼しているからといえるが、エアポケットにはいったりすると、一気に百メートル以上落下することもある。シートベルトをつけていなかった乗客が天井に頭をぶつけて怪我をした、というのもある。飛行機の最も危ない上昇と下降のときにシートベルトを締めないのは非常に危ないのだ。そこでシートベルトを締めない乗客がいると、機長は他の乗客の安全のため、シートベルトを締めない乗客を降りてもらうようにすることもある。それは障害者かどうか、というのとは関係ない。このことが分からなかったのだろうか。
 もしかすると、障害者支援をしている人たちは、障害者の立場としてのものの見方しかできなくなっているのかもしれない。一部の人だとは思うけど。でもその一部の人が障害者支援施設の施設長をしているというのは、どうしたものか。施設長ともなると体外的な折衝が必要な地位にいるだろうから、健常者の視点を理解しつつ、どうやって障害者の利便性を向上させるか、という視点で活動しないと、なかなか前に進まないと思う。