ジンバブエはきれいだった

ジンバブエという国は、私が暮らしていたザンビアの南に位置する。
一度だけ、訪れたことがある。首都のハラレだけだが。
当時は白人がまだいて、経済はまだ良かった。当時のザンビアでもインフレだったが、対ジンバブエではジンバブエの方が強かった。
ザンビアでは当時、1年で大体2倍弱ぐらいのインフレだったか。
ハラレはきれいな都市で、白人経営の店舗の多い商店街とか土産物屋さんがあり、売られている商品も質が良かった。
それが今ではスーパーインフレで、最貧国になってしまった。
こことかここの説明が分かりやすいかな。

ザンビアでは通貨がクワチャというので、当時最高貨幣が500クワチャ。私がザンビアに入るちょっと前にクワチャの下の単位(ングウェ)のコインがなくなったらしい。インフレが進んでいたので、貨幣の発行が間に合わず、ちょっと高価な買い物には札束を使う必要があった。例えばレストランでの食事が5000クワチャぐらいで、札束が10枚必要。電化製品とかだと数10万クワチャにになるので、100束札が20個必要になったりする。日本だと最高貨幣が1万円なので実感しにくいが、Dバッグの半分ぐらいがお札で埋まる、といえばいいだろうか。
これでも普通のインフレだ。
それがジンバブエではハイパーインフレ。かばんひとつで納まらない量の貨幣を買い物に使う。
また、インフレの恐いのは1ヶ月で貨幣の価値が大幅に下落することだ。
もし、1ヶ月で通貨価値が半分になったとすると、1ヶ月前に給料を現金でもらうと、今月は半分の価値しかない、ということだ。
なので、給料が入ったら、その日か数日以内にすべて使い切るのが望ましい。
しかし、そんなことは不可能(生鮮食品は毎日買わないと)なので、生活ができなくなる。治安が悪化する。

どうも世界大戦後アフリカの諸国は独立したけども、その中で独裁体制になった国は経済的・社会的に失敗するようだ。独裁制も国民投票でなってしまうのだが。
大統領制にしている諸国はいつも独裁制の危機がある。

ムガベ大統領も引退すればいいものを、地位に固執して野党を弾圧している。
ジンバブエは農業や地下資源、観光資源といいものがあるのだけど、全く生かされていない。

クーデターが起きる可能性もある。虐殺等が起きなければいいのだけれど。

2008/07/21 続報のニュース。
年間インフレ率220万%のジンバブエ、「1000億ドル札」が登場
ムガベ大統領が失脚するまでこのインフレは続きそうですね。