法人格というだけで常識は無くなるものなのか

普通の人であれば、盗みは違法で、盗んではいけない、というのは当たり前のことでしょう。
法律以前に、他人の所有物を横取りすることは基本的な罪であることは社会に属する一員として当然の認識であるでしょう。
3歳児、4歳児でさえ、手に持っている人形を取られたら泣くのです。所有権の侵害は子供でも理解しています。

しかしそれが会社となり法人となるといささか違うようです。

<残業代>全額支払われているのは「5割」…連合総研調査

残業代とは、従業員が定時より超過して勤務した時に企業が支払わなければいけないものです。それを支払わないということは窃盗と同じです。
企業は知ってか知らずか、社内のやりくりが厳しいとか、出せる残業代の上限を決めたり(裁量労働制といって固定の支払いにするとか)とかで、支払わなければいけないものを払おうとしません。

そういった不正をしている企業が5割もいる、というのですから、法人というものに対して、法律は甘すぎるのではないでしょうか。
逮捕権のある労働基準監督署が仕事を全うしていないというのが一番の原因なのでしょう。

経営者は会社にたいして一定以上の責任を持ちますが、会社が社会の中でも特に卑しい罪を犯していることに対して無自覚なのではないでしょうか。