CM打つだけじゃダメだけど。

今日、15日の20:59から1分間のトヨタCMを主要な民放で放送するようです。
全く同じ時間に同じCMを電波ジャックするがごとく流すというのは、トヨタの並々ならぬ不安の現われでしょう。
不安とは今後自動車が売れなくなる、ということです。

生活に必須という地域でなければ、自動車は購入したいもののランクでは下のほうになっているでしょう。
自動車が買える資金があるなら、他のことに使う人が多くなっていると思います。パソコン、海外旅行、三ツ星レストランなど。これらは単一では自動車よりずっと安いです。自動車を一台買う価格で、最上位のパソコンが5台は買える。つまり自動車を買うより先にパソコンであるとか海外旅行に行くとかで資金を使ってしまうのです。
若者が自動車を買わなくなった、というのは自動車に昔のような魅力がなくなったということです。

自動車CMはライフスタイルの提案でもありました。イメージ戦略でステイタスの象徴としての自動車を売りこみ、たとえば部長クラスならマークX、社長ならレクサス、社会人になって余裕ができたころならカローラ、など。

イメージ戦略は経済の成長している時期には「次のクラスの自動車を買ってがんばろう」ということもあったでしょうけど、経済の停滞している今では、必要なものを買う、という時代です。自動車をどう利用するか、自動車があることでこんな使い方がありますよ、ということを宣伝しないといけないのではないでしょうか。

まだトヨタのCMは見ていませんが、自動車のイメージ戦略だけであれば若者の意識改革にはならないでしょう。

一方、時事通信のニュースですが、
超小型EV、国内初の公道走行
二人乗り(前後)の小型自動車です。幅が1メートルとちょっとしかなく、幅だけなら歩道だって走れそうな大きさの電気自動車の公道利用のテストです。
写真ではドアがないので雨が降ったら大変なのですが、こういった個人向けの自動車は値段とコンセプトが利用方法にベストマッチすると結構売れるんじゃないでしょうか。