パレスチナ地方はどうなる?

エジプトの大規模デモで大統領の退陣はほとんどきまっているようです。

デモ自体は民主的な政治活動ですし、大統領の選挙も実際は信任投票で独裁政権でした。民主主義のリーダーを自負するアメリカは当然ながら民主化運動を支持しています。
しかし、この活動の本来は反ムバラクというだけでなく、反アメリカという意味合いもあるようです。
エジプト人で外国人タレントとして活動しているフィフィさんのブログで指摘されています。
エジプトの夜明け〜新たな一頁へ

エジプトは中東地域のリーダー的存在です。なんといっても歴史があるし、スエズ運河を支配していて外交的にはイスラエルと周辺国との間を取り持ち、中東和平に尽力しているといえます。イスラエルの存命を容認し、和平条約を締結しているので親米政策を採っています。
アメリカにとってはエジプト政府は外交的に良好でした。

しかしこの一連の行動は、革命といってもいいですが次の政権がどうなるかまだ見えません。反米政策になる可能性は非常に高いでしょう。
イスラエルとの和平条約も破棄されるかもしれません。

エジプトは国力としてはそれほど高くないのですが、同じく親米政策のサウジアラビアへの影響力があります。
イスラエルが孤立し、戦線が拡大する可能性があります。
エジプトの宗教指導者が政治力をつけると、イスラエルに対し宣戦布告してもおかしくありません。なんといってもエジプトとイスラエルは約40年ほど前に戦争状態でしたから(第4次中東戦争)。イスラエルの方が軍事的に強力ではあるのですが、周りの国が参戦する(特にサウジアラビア)ことになると石油価格の高騰など、いろいろと問題がでてきます。

反米政策はかまわないと思うのですが、中東和平を維持して欲しいです。まぁ、彼らにしてみればイスラエルの存在自体が中東和平を邪魔しているのかもしれません。

政治的に安定しないとエジプトの経済の要である観光事業が立ち行かないのでそれは認識していると思いたいですね。