Hauptwerk Advance版購入での覚書。

Hauptwerk のフリー版を前もって導入しておいた。
 昨年、Hauptwerkのフリー版があると聞き、インストールして利用していた。

Advance版の購入
 Free版では制限もあるし、クリスマスバーゲンでAdvance版を購入。
 次回のバージョンアップ権利つき。
 数日後、郵送でDVDとUSB-Keyを入手。ライセンスの設定でAdvance版が使えるものと思っていた。具体的には、General Settingで エディション設定をAdvanced Editionにすればいいと思っていた。

その後、しばらく通常通り使用していた。

問題の発覚
 通常通り使用していたとはいえ、利用していたオルガンはフリー版でも利用できるもののみ。フリー版では利用できないが、Sharewareのオルガンセットもあるので、ダウンロードして利用したいと考えた。
 具体的には、Mietkeのモダン・チェンバロ。これは2段式のチェンバロ
 これはサイズがちょっと大きめで、フリー版のHauptwerkでは利用できない。
 で、これをダウンロードして、オルガンのインストールを始めたら、エラーが発生。
 いわく、取り込むためのメモリが足りない、とのこと。
 同時に利用しているソフト(ブラウザとかAcidPro7とか)とかラムディスクとかがあり、システムモニターで空きメモリを見て、純粋に空きメモリが足りないのか、と考えた。
 実際にはアロケート済みで利用可能なメモリは十分にあったのだが、未アロケートの
メモリだと1Gを切っていたので、これがメモリ不足なのか?と考えた。Acidなどは同時に使う前提だから、ラムディスクの容量を4Gから2Gに変更。
 それでもメモリ不足のメッセージ。判らないし、製品版を購入してヘルプセンターに聞くことが出来る(ただし英語)権利もあることだし、ヘルプセンターにメールする。
メールの回答
 ヘルプセンターから回答。Hauptwerkが32Bitモードで動いていて、利用可能なメモリに制限があるためですよ、とのこと。なるほど。じゃぁインストールし直すか、と送られてきたDVDからインストール。インストールの前にアンインストールする。ただし、導入済みのオルガンなどセッティング情報は保存したまま。
 再発。
 今度はセッティング情報を削除してインストール。
 StandAloneでHauptwerkを起動し、Helpのバージョン情報で64Bitになっていることを確認。実際に利用するときは、AcidPRO7からVSTiで利用するので、AcidProを起動させ、VSTiとしてHauptwerkを起動、オルガンのインストールを始める。
 再度、メモリー不足のメッセージ。
 あれ? と思い、VSTiのHauptwerk画面でヘルプからバージョン情報を出すと、32Bit BasicEdition になっている。 ヘルプセンターに再度連絡。すると、VSTiはホストアプリケーション(この場合、AcidPro)に依存する、とのこと。そこでAcidProのヘルプセンターにアプリケーションは64Bitかどうか、32Bitなら64Bit版はいつ出るのか質問する。32Bit版とのこと。64Bit版がいつ出るかの回答はなし。
 つまり、VSTiとして利用する場合、64Bit版のDAWソフトでないとダメ、ということ。
 今の自分には64Bit版DAWがありません。有料のバージョンアップでSonar X1にすればできるけど、ちょっと高い。Hauptwerkを買った後では痛い。有料のオルガンセット(Silbermanがいいかな)も欲しいし。
 
どうするか?
 Hauptwerkは3つの起動パターンがある。すなわち、(1)StandAlone (2)forMidiSequencer (3)VSTi
 である。私はDAW上で使うので(3)のVSTiとして利用していたわけだが、自宅にオルガンを、という人たちは、MIDIキーボードを繋げて、という(1)か(2)の使い方をしている。また、DAWではなくMIDIシーケンサー(Cherryなど)を使ってHauptwerkに音を出させている人もいます。これは、HauptwerkのMIDI入力と、シーケンサーMIDI出力とを繋げる方法です。この二つのソフトをヴァーチャルなMIDIケーブルでつなぐイメージを実現させるのがMIDI Yokeというフリーソフト。
 MIDI Yokeは32Bitアプリなので64Bit版の同様のフリーソフトLoopBe1を使う。この二つのソフトはHauptwerkのマニュアルにも紹介されているので問題ないでしょう。
 Hauptwerk(forMIDISequence)側では、GeneralSettingのMidi Inputの設定で、MIDIインタフェースをLoopBe1 にする。DAW側ではMIDIの出力をLoopBe1 にする。
 forMIDISequenceでHauptwerkを起動し、エラーのでていたオルガンセット(実際はチェンバロですが)をインストール。今度は64Bitバージョンなのでメモリエラーも出ず、正常に取り込めた。ためしにマウスでコンソール上の鍵盤を押さえて、音が出るか確認した。次に、DAWからの指示で音が出るか確認。
新規の問題
 Hauptwerkでは、音声の出力先にオーディオドライバを指定できる。レイテンシが少ないため、実際のキーボードで押さえたタイミングと出音の差が少ないASIOが推奨されている。ところがASIOは同時に二つのアプリケーションで利用できないので、DAWとHauptwerkと両方とでASIOを利用することが出来ない。DAWとHauptwerkとで別のオーディオドライバを指定して、同時に音声を聞くことは出来た。
 現在作成中の楽曲では、オルガン伴奏に巡音ルカの歌だけど、ルカをRewireで繋げてAcidから音を出させていた。聞く分にはオルガンと同時に聞こえ、タイミングも問題なかった。音量バランスは問題だけど。これをWAV出力してみたけど、予想通り、ルカの声しか録音されていません。
 このつなぎ方だと、HauptwerkはDAWから見たら外部音源なので、Hauptwerkからの音声をDAWへ繋げる必要がある。しかも、私が欲しいと思っているオルガンは、Surround音源で、前方LRと後方LRの4つから(ステレオ二つ)出力されるので、オーディオI/Fの入力として繋げられるかちょっと不安。
 現在PCに繋がっているオーディオI/Fは3つ。オンボードのHDオーディオとVS-100とディスプレイカード上にあるHDオーディオ。HDオーディオは両方とも7.1Ch出力で、VS-100は8in6outだから、Hauptwerkの出力をHDオーディオにして、その音声をVS-100の3,4,5,6チャンネルに入力させればいいのかな?
 しかし聞くのはヘッドフォンでサラウンドで聞きたいから、最終的な出力はHDオーディオにしたい。
 お金があれば、ディスプレイ上のHDMIケーブルをDVIと音声とに分離させて、音声のみの7.1Chをサラウンドヘッドフォン(ワイヤレスがいい)で聞けるようにしたいなぁ。
DAWの64Bit化
 Sonarはもちろん、Cubaseも64Bit化してます。64BitアプリのDAWならVSTiも64Bitで使えるので、その場合、Hauptwerkの出音をオーディオIFのインプットに・・・ということも必要ない。
 AcidProはいつ64Bit化してくれるのだろうか? 今のままAcidに拘るか、あたらしいDAWで64Bit化するか、悩みどころ。