会社の平均勤続年数について

就職活動や転職活動をしていて、企業の良し悪しをはかる指標のひとつに、平均勤続年数があります。
ブラックな会社というのは、従業員が直ぐにやめるので、平均勤続年数が低くなります。
就職活動において、企業の平均勤続年数をしらべることは、その会社がブラックかどうかの判断をする上で
一つの有効な手段といえます。
ハローワークの企業情報に載せて欲しい情報のひとつです。四季報には平均勤続年数を載せている会社もあるようです。

言葉から判断すると、平均勤続年数とは以下の式で計算できるように思われます。

平均勤続年数 = 全社員の勤続年数 / 社員数

企業間の平均勤続年数を比較することで、従業員が辞めやすい(つまり、待遇が悪い)かどうかの判断が
できるのではないか、という指標です。
しかし、上記の式では近年急成長して従業員数が急増したような会社は平均勤続年数が低くなります。
具体的には、
設立10年の会社が二つあり、一つは設立時の社員が100名全員残っていて、従業員の増加が無い会社A。
もう一つの会社Bは設立時の社員が100名全員残っているけど、2年前に同数の新入社員をとった。
Aの平均勤続年数は10年です。
Bの平均勤続年数は (100*10 + 100*2) / 200 で 6年です。
AもBもだれも辞めていないのに平均勤続年数は10年と6年と違っています。

つまり、上記の式で計算した平均勤続年数というのはあてにならないケースがあるのです。

どうすればいいのでしょうか?
企業というのは従業員が増減するものです。発展するにつれ、従業員を増やすでしょう。
しかし従業員はずっとその会社にいるわけではありません。
定年で退職もするでしょうし、待遇が悪くて退職するひともいるでしょう。
そこで考えたのは、
 現在の従業員数 / 現在までの雇用人数
です。さらに正確を期すなら、
 現在の従業員数 / (現在までの雇用人数-定年退職者数)
でしょうか。
 1に近いほど従業員の定着率が高い、ということになります。
 
平均勤続年数が長いと、従業員にとって働きやすい良い職場である、といえるでしょう。しかし
平均勤続年数が短いからといって悪い企業とは限りません。

現在までの雇用者数と現在の従業員数も公開すればいいのですけど。