20世紀音楽史を巧くまとめた本が欲しい。

憂鬱と官能を教えた学校 上---【バークリー・メソッド】によって俯瞰される20世紀商業音楽史 調律、調性および旋律・和声 (河出文庫 き 3-1)
菊地 成孔,大谷 能生
河出書房新社

憂鬱と官能を教えた学校 下---【バークリー・メソッド】によって俯瞰される20世紀商業音楽史 旋律・和声および律動 (河出文庫 き 3-2)
大谷 能生,菊地 成孔
河出書房新社


本屋で見かけて購入しました。音楽史の本を読むと、20世紀以降の音楽の中で、商業音楽といわれるようなポピュラー音楽やJAZZ、ロックなどのクラシックとは対極にあるような音楽についてほとんどかかれていません。21世紀になったので、20世紀の音楽を俯瞰し、まとめるような本を読みたいと思ったから。
そこでこの本の副題「【バークリー・メソッド】によって俯瞰される20世紀商業音楽史」に惹かれたわけです。
実際の中身は、バークリー・メソッドの概論といった感じで、商業音楽史とはなっていませんでした。引用する音楽が時代順に並んでいるのが音楽史っぽいぐらいです。
私は商業音楽に分類される音源をほとんど持っていないので本書で上げられている音源については全く知らないのですが、演奏家の名前については聞いたことがある人もいます。
講義で話していたことを文章にしたもので、読みやすいですし、バークリー・メソッドについて俯瞰するにはいい本だと思いますが、音楽史としては全く体裁をなしていない。私の期待とは全く外れていた本でした。