足利事件でブログが炎上したそうです。

冤罪がほぼ確実となり、先日菅家さんが釈放されましたが、この事件を捜査した当時警察幹部だった人のブログが炎上したそうです。
「足利事件」捜査の元県警幹部ブログが炎上 「謝罪しろ」コメント殺到

検察側の人たちに落ち度があったとは思います。ニュースでも当時の捜査方法に問題が無いかどうか調査チームが発足したというのを聞きました。

元検察の人のブログに「謝罪しろ」というコメントが集中したのはもっとも関係者に近い発言場所だからでしょう。当時の捜査チームの陣頭指揮をとっていたひとだそうですから、謝罪しなければいけない筆頭の人であることは間違いないと思います。
一方、捜査方法に問題が無かったかどうか検証するチームを設けるということですので、謝罪だけでなく(まだ謝罪はしていないようですが)、反省して捜査方法の向上に努めようとしているのは評価していいでしょう。

では、もうひとつの問題である裁判所はどうなのでしょうか?

裁判所は検察が起訴した事件の99.9%を有罪と判決しています。検察が優秀すぎて裁判所は本来の仕事をしていないんじゃないか?と思われます。
裁判所は検察の陳述と弁護士の陳述とを公平に聞き、公正な判断をしなければいけません。一方裁判で無罪となれば他に犯人がいることになります。否定するでしょうが、推定無罪の原則を適用することで犯人の見つからない事件が多発することを恐れているのではないでしょうか? 裁判で無罪判決をしたけど、本当は有罪だった、という冤罪の逆が起きることを危惧しているのではないでしょうか?

これは一事不再理ということがあります。つまり、一度無罪となれば、同じ事件について同じ容疑者を再起訴できないためです。

冤罪については時々話題になりますが、一事不再理についてはほとんど話題になっていないように思います。
冤罪をなくすには、一事不再理についての原則に対する特例についてについての議論も必要だと思います。


ウィキペディア:
一事不再理(いちじふさいり)とは、ある刑事事件の裁判について、確定した判決がある場合には、その事件について再度、実体審理をすることは許さないとする刑事訴訟法上の原則。