宗教と政治

政教分離とは、政治と宗教とは分かれてそれぞれで考えましょう、というような意味です。
宗教団体は会員に対し、ある政党への投票を薦めるようなことはしないし、政党も特定の宗教団体を優遇しない。

この考え方は一般的かどうかは分かりませんが、宗教団体は社会と隔離しているものではなく、社会のなかで宗教団体はどうあるべきかを模索していくものであるでしょう。ある種の新興宗教団体は、教団の経済的利益を追求しすぎているようですし、あるいは会員に対して社会と隔離して宗教団体内に閉じこもらせようとしているものもあるみたいですが、教団内の指導者はともかく(修行や研究とかあるでしょうから)、一般信徒まで社会から隔離させようとするのは方向性が間違っているように思います。

そうしたならば、社会にかかわる宗教団体として、政党を作り、国政に参加しよう、というのは自然な流れなのかもしれません。ヨーロッパでは宗教団体と政党とが結びついているものも多いですし。
オウム真理教が国政に打って出たのは記憶に残っていますし、公明党は創価学会が支持母体として存在しているのは有名です。
今年は衆議院選挙がありますが、宗教団体「幸福の科学」が政党を作り、国政に関わろうとしています。
幸福の科学の会員がどれだけいるかは不明ですが、結構な人が信者なのでしょう。もしかすると、比例代表制でなら何人かは当選するかもしれません。

しかし、利益追求型の新興宗教が政治に進出すると、その宗教団体の利益のためだけに政治を利用しそうで恐いです。オウム真理教のようなカルトがある以上、政治と宗教は分離していたほうがいい、ということでしょう。