内定取消しその後

1ヶ月ほど前にニュースを読んで、記事を書きましたが、
何が今後10年で失われるのか。

今度は企業に向けてちょっとしたペナルティが課せられるようになりそうです。
内定取り消し、企業名公表へ 厚労省が規定設ける方針

53人という一企業としてはとんでもない数の内定取消しがあって(日本綜合地所、53人内定取り消し 学生側、団交要求)、学生側はとうとう団体交渉を求めるようになりました。どういう結果になるのでしょうか。

内定取消しを行った企業名が公開されるようになれば、学生が入社希望会社を選択するときにチェックするようになるでしょう。そうなれば優秀な学生が企業に来なくなる可能性が高くなる。少なくとも、複数の内定をもらったような学生で、片方が過去内定取消しをしていたときに、その会社を選ぶでしょうか? 景気がよくて内定取消しの可能性が低いならともかく、それほどの景気ではない場合、過去に内定取消しを行った、という実績がある企業は不利になるのは当然です。

とはいえ、どれほど企業選択の重要条件になるか、というとそれほどでもないだろうと思います。 これから雇用の流動化が広がれば、新卒の場合よりも中途入社の場合が増えてくることになります。中途入社では内定が決まってから実際の入社は1~2週間とか長くて2ヶ月程度でしょう。新卒のように半年以上も前に内定を出す、ということはまずないので、内定が決まってから企業の業績悪化で内定取消しになる、という可能性は低いですから。

しかし中途入社した1ヵ月後に会社が不渡りを出す、というようなのは困りものですが。こういう会社を選んでしまったのが悪い、ということになりますね。

とにかく、企業は中長期計画を考えた人事計画を目指して欲しいです。