依存性が心配だけど

痛みによって死ぬことはないかもしれませんが、気が狂うことはあるでしょう。痛みを無視するために人格を壊して、感覚を無くす、というようなことです。
それでは治療になりません。近代医療の発達では、痛みを制御することでさまざまな手術を可能にしました。また、痛みを軽減することでがんなどの終末医療でQOL(Quality Of Life。死ぬまでの生命の価値)の向上を図ることがあります。
たとえば死を前にして、一生の願いごとをかなえたい、など。
そうしたときに、痛みを軽減する鎮痛剤は必需品です。
父親ががんの闘病のときに激しい痛みがあり、医者によるモルヒネ投与がありました。
モルヒネは強力な鎮痛作用がありますが、意識が混濁するというのと、依存性がある、という副作用があります。
ガラガラヘビ毒から「強力」鎮痛物質 富山大
このニュースではモルヒネ以上の鎮痛効果のある物質が特定された、ということのようです。経口薬として開発できる可能性がある、ということでモルヒネに変わる鎮痛薬として期待されます。
ニュース記事では分かりませんが、依存性はどうなのか、副作用はどうなっているのかなどの解決しないといけない課題は多いと思いますが、利用価値は高そうです。
依存性がなく、経口や塗布で鎮痛作用が発揮され、継続時間も制御できれば治療方法にいろいろな応用ができそうです。