最悪の結果になってしまった

「治安悪化の認識甘かった」=ペシャワール会の中村代表-タイ

昨日の夜は、アフガニスタンで拉致された伊藤和也さんが開放された、という間違った情報が流れたが、現実は最悪の結果になってしまった。
伊藤さんが参加していたNGOのペシャワール会は政府の援助を受けず、現地で非常に良い関係を築いていた。

治安が悪い、といっても結局は人と人であり、現地でよい関係を築いている場合、一般の旅行者と違って、治安は相対的に悪くはなくなる。

ところがそういった認識もアフガニスタンでは甘かったようだ。ペシャワール会の中村代表の発言として記事では
「犯人が村人に追われて逃げる途中、(伊藤さんは)撃たれて死亡したようだ。単なる強盗、身代金目当てで、政治的なものではないと思う。われわれの治安悪化に対する認識が甘かった。伊藤君をここまで(現地に)滞在させたわたしが悪い」
としている。
 実際、中村氏の発言どおり、身代金目当ての犯行だと思う。村の人々には伊藤さんを襲う必要もなく、むしろ伊藤さんを守る方だ。
今回の犯罪者は村と関係ないか、村から離れている山賊の類であろう。
山賊であっても、襲う外国人は金持ちの外国人であるのが普通だ。それでも伊藤さんを襲った、ということは非常に治安が悪化している。外国人だけでなく、現地の人も襲われるような治安の悪さだ。

テレビのニュース(報道ステーション)で中村氏は「伊藤さんの意思を受け継ぎ、プロジェクトは続ける」と発言していたが、それも危うい状況になったといえる。

しかし現地での援助活動が治安の維持の一助になっているはずで(生活が安定すると治安がよくなる)、できればプロジェクトは続けて欲しい。

責任のある発言はできないので、単なる希望でしかないが。
伊藤さんにはつつしんで哀悼の意を表します。