「国家の品格」

国家の品格藤原正彦著 新潮社 読んだ。

キオスクで購入した。キオスクは売れた本しか置いていないから、この本も売れたんだろう、と思ったら本当に売れているらしい。「バカの壁」を越しそうな勢いだとか。いや、越しているかもしれない。調べてないのでわからないが。調べる気もないけど。

読みやすい。

講演記録をもとに執筆した、ということであるが、面白い講演だったんだろうということが想像つく。

中で主張されていることは批判も多いだろうが、これだけ読まれているのは内容に関して、溜飲を下げる人たちも多いということだ。

私には国家論より子供たちに道徳を教えることが必要だ、と感じる本であった。
内容には腑に落ちない点があるし、それは本書に対する批判を読めばわかるだろう。しかし子供たちに卑怯なことをしてはいけない、思いやりの心を持たなければいけない、悪いことは悪いのだから行ってはいけない、そういうことをいまの学校では教えていないのであろうか?
とはいえ「悪いことは悪い」ということに対して納得できる裏づけがなければ浸透しないであろう。殺伐とした社会になっていくことに憂いの感がある人は多いと思うが、「悪いことは悪い」ことに理論的裏づけがなければ社会はますます殺伐としていくだろう。