「ウェブ進化論 ―本当の大変化はこれから始まる」

ウェブ進化論 ―本当の大変化はこれから始まる」 筑摩書房 梅田 望夫著を読んだ。
氏のBLOGには朝日新聞で全五段広告をする、ということだから、ベストセラーになることは間違いないだろう。というかすでにベストセラー。

個人的なBLOGを持っている人で、この本を読んだなら何かしらの感想を書くに違いない、と思わせるほど影響力のある本だと思う。現に自分も今、こうして記事を書いている。

この本を読んで思ったこと。
 WEBページの翻訳はこれから非常に重要になるだろう。ウィキペディアのごとく、万国語辞書が作られる日がくる。
 この本の中で何度となく現れる「あちら側」は、情報インフラの上に成り立つもので、そう遠くない未来に、災害が起きると思う。災害を願うものではないが、地震や台風のような自然災害と同じに、情報インフラの災害がおこるだろう。ごく小規模のものは四六時中おきているが(例えば会社のメールサーバが壊れたとか)、災害は思いもしないときに発生するもので、情報インフラの世界が広がれば広がるほど災害の可能性は高まる。ただ、リアルな災害と違い、復旧は非常に早いだろうと予想できるが。
 ウェブ上の情報の淘汰について。よりリンクされる情報(ウェブページ)がよりよい情報である、というようなことが書かれているように感じたが、果たしてそうなのだろうか? 確かに多くのリンクを受けるところは有用な情報であろう。しかしリンクされないから無用な情報なのであろうか?
 WEB上の情報と時間の関係。残念なことではあるが、ウェブ上のページはいつの間にか消えることがままある。WEB上の情報は書いた人、あるいはページ管理者の著作物といえるだろうから、その所有者の自由に改変や削除ができる。いくらいい情報であってもいつ消えるかわからない、というのはどうなのであろうか?